筑後野球肘検診参加報告
先日の12月16日(土)に筑後地区で行われた野球肘検診に当病院のPT4名(村上、牛嶋、木村、北川)と共に参加してきました。野球肘検診とは、その名の通り、肘に障害を抱えた野球選手(特に障害を来たしやすい成長期の小学生)を見つけるための検診なのですが、特に外側型の野球肘(離断性骨軟骨炎)は予後の悪いもので、悪くなってからでは治療が難しい疾患です。かといって初期には症状が乏しいことが多く、気づかれないまま投球を続けていて、手遅れになってみつかってしまうこともままあります。なので、最近では野球肘を発症することが多い小学生では、チーム全体で選手全員を積極的に検診をして、進行した野球肘を予防しようという取り組みが盛んになってきています。ちょうど癌が進行する前に人間ドックなどをして、早期に発見・予防しましょうというのと同じ考え方と思ってもらうといいかもしれません。
大野城や春日でもこのような取り組みができないかと考えていたのですが、筑後地区で野球肘検診を見学できる機会がありましたので、是非ともということで参加させていただきました。
検診の流れとしては、チーム毎に参加されており、今年は100名弱の小学生が参加されていました。最初に野球肘に関しての簡単な説明があり、その後メディカルチェックと、運動器エコーによる肘のチェックを全員に行います。そこで初期の病変が見つかれば、投球制限をかけて治療を行っていく流れとなります。実際僕も運動器エコーによる検診に参加させていただいたのですが、特に痛みを訴えていない選手でも病変が見つかったりして、検診の大切さを実感させられました。
その後はストレッチや投球フォームのチェックをして、肘に無理がかからないための投球指導を行っていきます。
トータル3時間弱の短い時間でしたが、選手、コーチや父兄はもちろんのこと、僕達医療従事者側からしても非常に実り多い時間となりました。
このような取り組みが大野城、春日や筑紫地区でもできないものかと思案しているところです。
院長